全国約5,400施設で培った安心とおいしさを、家庭の夕食へ。日清医療食品「おむかえデリ」が保育園に見つけた事業機会
第6章|利用者と保育園の双方に選ばれる仕組みへ。事業化に向けた改善
──実証実験を通じて、どのような改善点が見えてきましたか。
髙木:印象的だったのは、冷凍庫の見せ方に関する意見です。実証実験では、白い冷凍庫にチラシを貼って商品を販売していましたが、園の理事長から、保護者が興味を持ち、冷凍庫を開けてみたくなる見せ方が必要だとご意見いただきました。
私は、必要としている方であれば見せ方にかかわらず購入してくれると思っていました。しかし、BtoCでは安全性や品質だけでなく、おいしそうに見えることや、手に取りやすい雰囲気も重要です。当社がこれまで取り組んできた病院や介護福祉施設の給食とは異なる視点が求められています。
──今後は、どのようにサービスを展開していく予定ですか。
髙木:2027年4月から、まずは1都3県の一部地域で本格展開する予定です。当社と取引のある保育園やこども園から提案を始め、利用者の声を聞きながら対象地域を広げていきます。
保育園で継続的に利用される基礎をつくった先には、学童や習い事施設など、別の受け取り拠点への展開も考えています。

──最後に、新規事業に取り組む方へメッセージをお願いします。
髙木:順調に思われることも多いですが、まだこれから取り組むべきことが多く、決して順調なことばかりではありません。
既存事業には、これまで多くのお客様を支えてきた大切な役割があります。一方で、その仕組みだけでは届かない人や、解決できない課題もあります。
新規事業は、自分がこの人を助けたいと感じたときに、その思いを実際のサービスとして形にできる仕事です。以前から解決したいと思っていたことや、いつか取り組んでみたかったことを、仕事として実現できるところに大きな魅力があると感じています。
形にしていく過程では、思うように進まず、めげそうになることもあります。それでも、自分たちの取り組みが、これまで届かなかった誰かの課題を解決し、その人の生活をより良い方向へ変えていくかもしれない。そうした可能性を、自分たちの手で形にできることが、新規事業の大きな魅力だと思います。
私もまだ挑戦の途中です。同じように新規事業に取り組む皆さんと一緒に、試行錯誤しながら前へ進んでいきたいと思っています。そうした人たちが輝きながら、より良い社会をつくっていけたらうれしいです。
