大企業の新規事業担当者は、どう立ち上がるべきか。大東建託・遠藤氏が語る「180案・1300枚・300社」が生んだ事業開発論
第四章 | オープンイノベーション成功の鍵は、何が欲しいかを最初に伝えること

──大企業とスタートアップが出会っても、協業まで進まないケースは少なくありません。Unitoとの協業を振り返って、成功の要因は何だったと考えていますか。
遠藤氏:一番大きかったのは、お互いに何が欲しいのかを最初から率直に話せたことだと思います。
何をしたくて、何を求めているのか。それを最初に伝えないまま話を進めると、お互いに不要なコミュニケーションが増えてしまいます。
Unitoとの話は、とてもシンプルでした。
大東建託は物件を持っていて、収益を伸ばしたい。Unitoは運営のノウハウを持っていて、物件を必要としている。
お互いに必要としているものが最初から一致していたので、協業の話もスムーズに進みました。
もし最初に、お互いの事業紹介だけをして終わっていたら、この協業は実現していなかったかもしれません。
──300社ものスタートアップと面談される中で、初回の面談ではどのようなことを意識されていたのでしょうか。
遠藤氏:もちろん、毎回事前に完璧な提案を準備できるわけではありません。
ただ、会社のホームページや最新のリリースなどを見れば、どんな事業をやっているのか、どんなアセットを持っているのかはある程度分かります。
だから、話を聞きながら、大東建託のどのアセットと組み合わせられるかを考えていました。
仮に事前に十分なリサーチができなくても、15分ほど話を聞けば、大体どこと掛け合わせられるかは見えてきます。
これは事業開発の経験があったからできた部分でもありますが、その会社の強みと、自社の強みを結び付けて考えることを常に意識していました。
