新規事業は、ブルーオーシャンすぎても難しい。サニックスが挑んだ市場開拓のリアル
第5章 | 廃棄物量に左右されない事業をつくりたかった

── 一元くんを通じて、どのような事業を目指しているのでしょうか。
千葉氏:私たちの本業は、産業廃棄物の処理です。
しかし、この事業は景気や産業活動の影響を大きく受けます。企業の生産活動が活発になれば廃棄物は増えますが、景気が落ち込めば処理量も減少します。
事業として安定的に成長していくためには、廃棄物の量だけに依存しない収益基盤が必要だと考えていました。
その一つの答えが、一元くんです。
一元くんは、廃棄物を処理するサービスではありません。廃棄物を適正に管理し、お客様の業務を支援するサービスです。
継続的に利用していただくことで、お客様との接点も増えます。処理業務だけでは築けなかった関係性をつくれることも、この事業の大きな価値だと考えています。
── その先には、どのような未来を描いているのでしょうか。
千葉氏:お客様の管理データが蓄積されれば、廃棄物の発生状況や資源の流れを可視化できるようになります。
そうしたデータを活用することで、リサイクル率の向上や、より効率的な資源循環の提案など、新しい価値を提供できる可能性があります。
私たちが目指しているのは、単に廃棄物を処理する会社ではありません。
廃棄物の発生から資源循環までを支え、お客様の経営課題にも貢献できる会社へ進化していきたいと考えています。
一元くんは、その第一歩です。
新規事業は、目の前の売上をつくるためだけに取り組むものではありません。
会社が10年後、20年後も社会に必要とされ続けるために、新たな事業の柱を育てていく。その挑戦こそが、新規事業の本当の価値だと考えています。
