【2026年版】新規事業支援会社15選|比較ポイントと選び方を解説
まず整理すべき新規事業の課題分類
新規事業支援会社を選ぶ際に最初に行うべきことは、「自社がどの段階・どのフェーズで詰まっているか」を正確に把握することです。課題のフェーズによって、必要な支援タイプは異なります。以下では代表的な5つの課題パターンと、それぞれに合う支援タイプを整理します。

課題1:新規事業のテーマ・アイデアが見つからない
課題の状態
「新規事業をやれと言われているが、何をやればいいかわからない」「自社の強みが活かせる事業領域がなかなか見つからない」という状態です。市場調査や社内のアセット棚卸しが不十分なケースや、アイデア創出の手法論を持っていないケースが多く見られます。
また、「アイデアは出るが社内で評価・選定する基準がなく、いつも議論が発散する」という場合も、実質的にはこの課題に該当します。
この課題に合う支援タイプ
戦略支援型もしくは伴走支援型が適しています。
戦略支援型に依頼する場合は、市場調査・トレンド分析・自社リソース分析を組み合わせた「事業機会の探索プロジェクト」として発注するのが効果的です。外部の視点から客観的に事業テーマの候補を洗い出してもらえます。
伴走支援型に依頼する場合は、社内でのアイデアソンやワークショップ設計・ファシリテーションを通じて、担当者自身がアイデア創出のプロセスを習得しながら進めることができます。
事例
株式会社ノーリツ では、オゾン水生成技術「AQUA OZONE」を活用し、介護・ペット領域の課題解決を目指す新規事業に取り組んでいます。こちらのインタビュー記事では、既存事業の延長では新たな価値を生み出しにくい状況から、184件のアイデアをどのような評価軸で絞り込み、現場やユーザーの声を踏まえて事業テーマを選定したのかについて語られています。自社の技術やアセットを起点に、取り組むべき新規事業テーマを見つける際のヒントとしてご活用ください。
課題2:アイデアはあるが、顧客検証・仮説検証が進まない
課題の状態
「事業アイデアはあるが、本当に顧客に刺さるかどうかわからない」「顧客インタビューをやってみたが、何を検証すべきかが曖昧なまま進んでいる」「仮説を立てたが検証設計ができない」という状態です。
アイデア段階から次のステップに進めない組織では、「顧客課題の解像度が低い」「検証に使えるリソース(時間・予算・スキル)が不足している」という問題が多く見られます。
この課題に合う支援タイプ
伴走支援型が最も適しています。
仮説検証は、ただ顧客にインタビューするだけでなく、「何をどの粒度で検証するか」の設計が重要です。伴走支援型の会社は、リーンスタートアップやデザインシンキングなどの手法を活用した検証設計に長けており、担当者と共にインタビュー・実験・学習のサイクルを回すことができます。
事例
株式会社ジー・サーチでは、生活者の自撮り動画を起点に行動のファクトを収集するセルフ動画型リサーチ「KnockOnExploration」を展開しています。こちらのインタビュー記事では、ユーザー理解の浅さという課題意識を起点に、仮説検証を重ねながら2度のピボットや「捨てる決断」をどのように行ってきたのかについて語られています。顧客の実態を捉えながら、新規事業の仮説を見直し、前に進める際のヒントとしてご活用ください。
課題3:PoCまでは進むが、事業化につながらない
課題の状態
「PoC(概念実証)はいくつかやったことがあるが、本格的な事業化に進んだものがない」「プロトタイプを作ったが、次のステップへの意思決定がされない」という状態です。
このフェーズで詰まる原因は複合的で、「PoCの目的・成功基準が曖昧だった」「意思決定者を巻き込めていない」「事業計画・収益モデルの説得力が不足している」「組織の優先度が上がらない」などが挙げられます。
この課題に合う支援タイプ
伴走支援型もしくは戦略支援型が適しています。
事業化に向けたハードルが「収益モデルの不透明さ」や「経営向けの事業計画の質」にある場合は、戦略支援型に依頼して事業計画・フィナンシャルモデルの精緻化を行うのが効果的です。一方、「社内推進力の不足」「意思決定プロセスの複雑さ」が原因の場合は、伴走支援型が組織内の推進力を補完しながら事業化を後押しします。
事例
ハナマルキ株式会社では、液体塩こうじを継続的に成長させる事業に取り組んでいます。こちらのインタビュー記事では、ブームの収束や社内の温度差、十分な推進体制が整っていない状況のなかで、PRの立て直しやレシピ開発、組織横断の取り組みを通じて、どのように事業成長につなげていったのかについて語られています。検証や初期の手応えを、一過性で終わらせず継続的な事業成長へつなげる際のヒントとしてご活用ください。
課題4:新規事業を推進できる人材・体制が不足している
課題の状態
「新規事業をやりたい意欲はあるが、担当できる人材がいない」「専任の担当者がおらず、本業の傍らで取り組んでいる」「新規事業の経験者が社内にゼロで、何から始めればよいかわからない」という状態です。
大企業では特に、既存事業の優先度が高く、新規事業に割ける人材リソースが慢性的に不足しているケースが多く見られます。また、「組織として新規事業の進め方が制度化されていない」「失敗が許容される文化がない」という組織的課題を抱えているケースもあります。
この課題に合う支援タイプ
伴走支援型もしくは専門支援型が適しています。
人材育成や組織体制の構築を支援できる伴走型の会社を選ぶ場合は、「担当者と一緒に動きながら、ノウハウを移転・内製化することをゴールとしているか」を確認することが重要です。支援期間終了後も社内で継続できる状態を目指す設計が必要です。
事例
南海電気鉄道株式会社では、社外人材を対象とした新規事業創出プログラム「beyond the Border」に取り組んでいます。こちらのインタビュー記事では、社外からアイデアだけを集めるのではなく、採択された事業の推進者を社員として迎え、事業責任を担ってもらう仕組みをどのように設計・運営しているのかについて語られています。社内だけでは新規事業人材を確保しきれない場合や、事業を推進する当事者をどう見つけるか悩む際のヒントとしてご活用ください。
課題5:オープンイノベーション・外部連携を進めたい
課題の状態
「社内だけでのアイデア創出・事業開発に限界を感じており、スタートアップや他業界との連携を通じて新規事業を加速したい」という状態です。
オープンイノベーションは近年多くの大企業が取り組むテーマですが、「スタートアップとのコネクションがない」「協業の進め方・契約形態がわからない」「アクセラレータープログラムを立ち上げたいが運営ノウハウがない」という壁にぶつかるケースが多く見られます。
この課題に合う支援タイプ
専門支援型が最も適しています。スタートアップ連携やオープンイノベーション支援に特化した会社は、スタートアップとのネットワークを豊富に持っており、協業のマッチング・契約支援・プログラム設計・運営まで一貫して対応できます。
事例
株式会社リコーでは、社内公募による事業創出とスタートアップとの共創を統合したアクセラレータープログラム「TRIBUS」に取り組んでいます。こちらのインタビュー記事では、社内の事業アイデアと外部パートナーとの協業をどのように組み合わせ、応募数の減少や社内の関心低下といった運営上の課題をどう乗り越えてきたのかについて語られています。社内外の人材・知見・ネットワークを活用しながら、新規事業創出の仕組みを継続的に運営する際のヒントとしてご活用ください。
まだ明確な課題がない場合
「新規事業を始めなければならないのはわかっているが、何がボトルネックになっているかすら整理できていない」という状態の場合は、まず課題の可視化・整理から支援してもらえる伴走支援型の会社に相談するのが最善です。
初回の相談・ヒアリングの中で、課題の輪郭を一緒に明確にしてくれる会社を選ぶことが重要です。最初から「○○フェーズの支援をお願いします」と明確な依頼ができなくても構いません。むしろ、「今の自社の状態を正直に話せて、一緒に整理してくれる会社かどうか」を見極めることが、良いパートナー選びの第一歩です。
この状態に合う支援タイプ
まずは伴走支援型の会社に「現状診断・課題整理」の初期相談として問い合わせるのが適切です。多くの伴走支援型の会社では、初回のヒアリングや簡単な現状分析を行ったうえで、支援内容の提案をしてくれます。
